はいさい~行って参りました~アイルランド
某国営放送局勤務時代の数年前の2月某日、奇跡的なロングバケーションと友人とのつながりのおかげで、巨石で有名なイースター島に行けることになり、たぶん(間違いなく)そこから始まったイオ・ヒーリング
石の恩恵に感謝する完結編になるべく、同じ2月中に行きたいと思ったのです
2月は本当の意味でのその年の始まり、この時期に出かけることは確実に身になると何気なく感じていたこともあったのかも知れません
いつも重大な方向性を感じて何かを決定するのは、毎年11月23日頃
年を越して、3月頃に芽を吹きはじめる。
第一部 北アイルランドの巨人
当初はスコットランドかと思っていたアイルランド行き
ここと決めてからは、やはり話が進むのが早い(イースター島の時と同じだ)
四谷にあるフレンドリー指数の低いアイルランド観光局で資料をいただく
ネットでスピリチュアル系の情報をプリントアウトしてみる
偶然知り合った方がアイルランドについてメイルしてきてくれる
何となくぼんやりと行きたい場所の目安がついてきた
図書館で地球の歩き方のバス路線図のページをカラーコピーする(後にこれが大活躍)
航空券の手配では、18年ぶりの寒波のせいで、以外に混んでいたが、旅行会社のすばやい対応と共にあっさり日程決定
ただ変更1回につき15000円かかるので、帰りの便の変更はしたくない。
1日目
考えうる最小限の荷物でバックパッカーとなりすまして
朝の通勤ラッシュの山手線を避け、ラッシュの銀座線に乗り、上野から京成線へ乗り換える
車内広告の山田(優)さんの「余裕のゆうちゃん」が何か目を引く、それにしても若い旅行者が多いのねー卒業旅行シーズンなのでしょう
ひさびさの成田空港、KLMオランダ航空のチェックインは機械ですんなり、しかも全部係りの方がやってくれる
いやー便利になってるんだなぁ
それに加えて、旅行直前に「ぼくを忘れていませんか?」とひょっこり出てきたノースウエストのマイレージカード(何の因果かハワイのロミロミ研修で作らされた)に今回の路線分を貯めることができるではないかー
これもピピッと簡単に登録していただく
なんでもマイレージに有効期限があるのは日本の航空会社だけらしく、その上ノースウエストは他社国内線でも貯まるんだってさー知らなかった。。。。
KLM賛美はつづく
その機内サービスがまた素晴らしい
もちろん目の前には専用の小型スクリーン
機内食も美味い、ホテルオークラ・アムステルダムの和食レストラン「山里」の料理長大島氏の監修の本格的な和食(スキヤキ!知人から牛の肉は控えた方がいいと言われていたが、いきなり食べてた!)
ちょうど自分の後ろの席まで団体さんらしく、担当の美しい日本人アテンダントさんがいろいろとていねいに日本語で説明されているのでこっちも気楽
機内音楽サービスで選んだジョニ・ミッチェル・トリビュートの曲々をずっと聞きながら、持参した資料を読み、行くあてをさぐる
気になった「タウン・ハウス」という宿をとりあえず入国審査の紙の宿泊欄に書いておく
マン島というイギリスとアイルランドの中間の島も気になった
ゲームで息抜きしたあと
オンデマンド映画(好きな時に好きな物が見られる)がまたまた良く
まずは見たかった「ウォンテッド」
「なにしにきた?」と言い続け、主人公役のマカヴォイ君をひたすらボコボコにするアンジェリーナ・ジョリーの言葉が胸につきささる
「自分はアイルランドに何しにいくんだろう?」
そのあと「ゲット・スマート」
福島の友人にすすめられていた「リトル・ミス・サンシャイン」
こりゃ寝れません(^_^;)
「リトル・ミス・サンシャイン」の最後の10分くらいから機内サービス終了準備のため音声のみになったけど、日本語吹き替えだったのでご満悦でふ
アムステルダム着
ダブリン行きの便に乗り換え
今までと違い搭乗チェックが厳しい、機内の荷物置き場に妙にうるさい、日本人はひとりもいない
ああ、ソフトドリンクくらい、ただにすればいいのにー
徐々にダブリンの夜景が見えてきた
ダブリン国際空港へ到着、ついにキター
独りだと苦手なイミグレーション(入国審査)、紙幣見せたり顔写真撮られながらも何とか通過だ
入国のドアを出た、さあどうするか
このどうしようもなく困った、でも何か嬉しいような、不安と期待が入り混じるアルマジロ的な感覚もイースター島ぽい
イースター島はスペイン語、タヒチはフランス語、ここはいちおう英語
なので、空港内の観光案内所の特に神経質そうなメガネをかけているおばちゃんにアタックー
「マン島に行きたいんですけど」
「は?」
「マン島に行きたいんですけど」
「?」
「あなた何をいってるのかわからないわ」
がさごそ地図を見せる
「ああ、でも今日中は無理ね」
「とにかくバスにのって街の中心まで出ないとダメだわねーチケット取る?」
「イエス、プリーズ。。。。」
そして何人かに聞き、たどりついたバス停で待つ
意外と寒い、ていうかかなり寒い
イースター島のように、偶然日本人と会い、とんとん拍子に話が進む構図は、今回はないなと確信した
ただポジティブな感じの若者が多いのが救いだ
街の中心のバスセンターに到着
那覇バスセンターの知念行き前のベンチで蚊と格闘しながら野宿するのとは訳が違う
さ、寒い。。。。
バスセンターの中でもだめだこりゃ
機内で寝てないせいもあり、ふらふらだ
第一次ピンチ!
とにかく暖をとらねば
バスセンター地下のトイレ前で(トイレは有料)できる限り厚着をして外へ出て近場の宿を探すことに。。。。
ん~あった!うさんくささプンプンの、たぶんオリエンタルな人達しか泊まってなさそうな清潔度80%オフの宿
受付のアラビックなおっちゃんが暖かくいい感じで「部屋大丈夫だよー」と歓迎される
よかった~本当にー(>_<) 3Fの角の、カーテンもないが、飾ってあるダリの絵が和風サイケデリックでグーな部屋が迎えてくれた こういうのありだ 同じ階に宿泊しているらしい連中のから騒ぎと、時差と興奮のせいでなかなか寝付けない 通り沿いなので、ときおり窓から部屋へ射し込む車のサーチライトが、フランス映画の1シーンのように、ゆっくりと静かに何重にも天井に不思議な光の半円を描いていく 自分は旅行者なのだと思った ちなみに、この宿はあとで探してもついに見つからなかった。 2日目 朝、ダブリンの街を調査がてら歩くと、ちょうど通勤ラッシュ 人々の顔が日本のそれとは違う気がする たしかに都会人の動きは早いのだが、なにかの自信があって歩いているように見えるのは時差ボケのせいだけではないように思う そして決めた うん、マン島ではない 北アイルランドだ! アイルランド行きの最初の決め手となった「ジャイアンツ・コーズウェイ」だ! ★ジャイアンツ・コーズウェイとは。。。。 約6100万年前と5800万年前の2回の火山活動、さらにその後の氷河活動や地殻変動などによって形成された六角柱が無数に並ぶ世界遺産 アイルランドの巨人「フィン・マックール」が、恋人の住むスコットランドに渡るために作ったという伝説がある ジャイアンツ・コーズウェイに一番近そうな町ポートラッシュへの行き方をバスセンターの公式案内嬢に聞くが、直行便は4日後までなく、今行きたいのであれば直接違うバス会社に電話してみて!だって、今すぐ行きたいっちゅーの その場で聞いた警備員のほうがよっぽどキチンと教えてくれる、「この番号のに乗ってアーマーで乗り換えですよー」 そしてまだチケットの買い方もおぼつかない私は、その番号のバスの行き先が急遽変更になったことは知るよしもなかった 途中の小さなバスセンターの乗り換えが判明 そこで待つことに しかし寒いなー いつ来るかわかんないし、降りた場所で待つしかないんだろうなー 反対方面のバスに乗る青年に、念のため「これはアーマー(第二の乗り換え場所)行かないっすよね?」と聞いてみる 「うん、ダブリンだよ」 それからしばらく、さすがに体が冷えてきたので待合いレストランらしき所に避難していると、さっきの青年が「アーマー行きが着てるよー」と教えてくれた 全然ちがう遠い場所に止まっている、乗ったらすぐに発車した ありがとう青年! 北アイルランドのアルスターバスは、アイルランドのバスエーランよりも乗り心地がいい感じがして好きだなぁ 北海道のバスで移動しているような錯覚を受ける低木の樹々の景色がひたすらつづく アーマーに到着、乗り換えだ ここは本当にいい町だ 人も気さくでいい感じ また来たいと思った 後の情報で、聖パトリックがここをキリスト教の中心として宗教上のアイルランドの首都としたとある 北に来ると暖かい人達が多いと思った バスの車窓から竜神と鳳凰(火の鳥)の形をした雲を見た ベルファースト到着、乗り換えだ デヴィッド・ボウイやオービタルの曲で出てくる街は とても素敵だった とても洗練されている さらに北へ コーリアンに到着、乗り換えです ここまで来ると都会っぽさがなくなり、人の感じも更に変わる そして最終目的地ポートラッシュへと向かう 英語じゃない言葉も話されていたりする おーこれが噂のケルトのゲール語か 降車する時はみんな「ありがとう」と、キチンと礼を忘れない これはもう北海道の市営バスの世界ですね かなり遠いところまで来たのに、何か近い想いがよぎる ポートラッシュ到着は夜になった かれこれ10時間近くの移動か 港町のいい町なみだ 教会の建物も自分の素晴らしさをアピールすることなく素晴らしい たぶん唯一のゲームセンターで、はしゃぐ子供たちも微笑ましい 最初にやること B&B(ベッドアンドブレックファースト)を探す ぐるぐる探索するが、やっている所がない しょうがないので値段が少し高いホテルを当たってみても ことわられる これは早くもオフシーズンなのが裏目にでてる 第二次ピーンチ! 町を散歩している人々に聞いて見るが、やはり不発 タクシー協会らしきオフィスを発見、たぶんここしかないという通りを教えてもらい探すと。。。。 B&BとVACANCYの看板発見! VACANCY=空室あり、本当にやっているのか 「すみませーん、泊まれますか~?」 「あ~どうぞどうぞ~♪」 やはりこんなこともあるものだ とてもやさしいオーナーのショーンさんが親切に説明してくれる、ハワイでたいへんお世話になった人と同じ名前だ 初B&Bは、イースター島のエネルギーとあまりにも似ていた町を祝して2泊することにした これで明日はゆっくりジャイアンツ・コーズウェイを堪能できる 3号室で、すぐに眠りに落ちた。 3日目 朝、雨で目覚める TVのBBCの予報図は雨か。。。。 噂のアイリッシュ・ブレックファーストの朝食、ボリュームがあって美味いっ!けど、毎日これなら太るわな~ 食事している茶の間に飾ってあるバイキングの模型が、ポリネシアのカヌーとの共通感を自分の心の中だけに、かもし出す 家の子供たちは学校へ行く準備に忙しい、一番上と思われる少年は自分の左斜め前にあるパソコンの画面にくぎづけになっている 自分はポットにたっぷり入っている美味しい紅茶を飲んで、残りをペットボトルに入れた さぁジャイアンツコーズウェイへ! 風は強くて寒いが、だんだん晴れてきた アイルランドは本当に1日に四季があるのです、実感 夜はわからなかった清楚な港町の美しさが拡がる 見通しの良い海岸に出て、白い砂浜を歩いていく 乗馬のカップルが砂浜のラインにそって往復している 初老のご夫婦がゆったりと散歩している 自分はこの平和に満ち溢れた北アイルランドの海岸と同化しているのだろうか すれ違った気品のあるおばちゃんが、目的地はここから見えるけど歩きだと無理ねーとやさしく教えてくれる とは言え、行くところまで行くしかないので道路に上がり、その方向に歩く と! 独特の(例の)エネルギーを感じる場所に出た あった。。。。 これがひとり旅の醍醐味だ ホワイト・ロックスと言う場所にあった、離れて見ると、まるで眼のような白い壁 白色水晶で構成される岩の壁から伝わる湧き水を飲み、旅のお供のラブラドライト石を洗う ここは出雲の熊野大社ではないかというデジャブにおちいる この時点で、これまでの海外・国内のすべての旅の総決算的な意味合いがじわじわと現れる 遺跡っぽいところをさらに進んで海岸のほうへ行ってみるとー あら、沖縄のセイファーウタキのサングーイがなぜココに?というような海から山への女性性を表すかのように待っていた大三角形を発見、その間から海が見える、まるで子宮そのものではないか 写真を撮ることはけっして悪くはないのだが、そのぶん確かめることがおろそかになると思って、ただ目や耳や感覚にやきつけた、カルロス・カスタネダの師匠ドンファンにささやかれた気がした また白い眼の壁に戻り、だれも居ないので、しばらく瞑想してみる 「不安になってもムダだ」 「安心できる人になること」 「人の中身をみるとはそういうこと」 そして壁の王が言う 「心を広く持って外に反映させるのが(外と対応するのが)、世界を治むる鍵となる」 言葉が、思考ではなく、体に入ってきた ポートラッシュにきてよかった ふと高野山の不動坂を下ったことを思い出した 自分のペースをつかんだと感じた 立ち上がり、またゆっくりと歩き出す 途中の絶壁のすごい所にひっそりとたたずむダンロース城へ立ち寄る 14世紀と簡単につながる城址、西の果てにきた実感が湧いてきた ここにきて海外でもひたすら歩いている自分にも実感が湧いてきた あー腹減ったなー イースター島では道端の木の実食べたりしたなー と思ったらオレンジが1個落ちている そういえば熊本の阿蘇山に登ったときも、喉か乾いている時にペットボトルのミネラルウォーター(新品)拾ったっけ 「本当に願えば本当に叶うんだなあ」byみつを的な思いと共に、牧歌的風景を楽しみながら歩くこと4時間、ジャイアンツ・コーズウェイに到着 無料の入口から感動の石たちに会うには、もう少し歩かねばならなかった 有料送迎バスはあるが、もちろんほとんどの人が歩いている 白い壁の眼の印象が強力だったので、世界遺産といえども過度な期待はしないほうがいいんだろうなーという無用な考えと共に歩き進むとー ありましたよー奇景が しかも海岸だけでなく周囲の山肌も六角形 そこに巣を作った無数のカラスが飛び回る 全く人間が作ったのではない、まさに自然の芸術、マンガ版ナウシカを思い出して感慨にふける すごすぎる &広すぎる 海岸から見上げた山の頂上にも登れて、その山頂の周辺に広大な牧草地が広がる不思議な土地 ここが瞑想ポイントという場所も随所に散らばってある 逆に、ここはちょっとやばいですなーという場所もある 疲れた肉体を癒すべく、巨人の靴の形をした石に座ってエネルギーチャージ まるでKLM機内で観た「ウォンテッド」の再生風呂のようだ 海岸の先の風景は、久高島のカベールから眺めるとそれと似ている感は否めない 「うーん、きてるなー」 さすがに異国の寒空の下で7時間以上歩き回り続けると、おそらくすべての思考の魔物が抜け出た感覚になるのだろう エントランスへの帰り道に三つの葉を持つ妙に生命力あふれる草を見た、この意味は? ここで落雷のようにメッセージがおりる 「やさしさの泉となること」。。。。の実感(ひとりじゃないとわからなかった、そして二人でいることの素晴らしさも) 気がついたら、すでに16時を回っていてビジターセンターも閉まっている おみやげや軽食はおろか、帰りのバス情報も聞けなかった とうぜん駐車場で乗せてくれそうな車も皆無 バス停を見つけて、親切な運転手に聞きながら乗り継ぎでなんとか無事にポートラッシュまで戻ってこれた 宿に帰る途中で見つけたチャイニーズ弁当屋CathayCuisineで持ち帰りする やはり中国4000年は偉大だ。 4日目 朝ポートラッシュを発つ ここには2日しかいないのに、とても長く滞在していた気分になっていた ショーンさんへ、お礼の印に久高島の小さいサンゴを3セットプレゼントした 笑顔が素敵だ たぶん前世のどこかであっているのだろう ジャイアンツ・コーズウェイに行くにはブッシュミルズという町が一番近かったようです でも、予定の段階で一番近いとか便利さだけで決めていた旅だと得られない、ここポートラッシュに来なければわからなかった(必要だった)出会いがいろいろあったのだ 本当にこの町を愛していると言っていた酒屋のおばちゃんも素敵な人だった なによりもB&Bのショーンさんの暖かい心の「おもてなし」が自分の心に響いた 心を広く持って外に反映させて、「やさしさの泉」の役目を果たした時 また戻ってこれると思う ポートラッシュ チェリオーーー 第一部 完! 次回 第二部 キャロウモアの教え 第三部 聖パトリックとの出会い 第四部 旅の終わりと始まり
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